2014年5月29日

織りの小紋、染めの小紋。(第37回 着物勉強会「きもの塾」開催レポート)



5月の「きもの塾」は【小紋について】をテーマに開催しました。



小紋、と聞くと多くの方がイメージされるのは「江戸小紋」ではないでしょうか。

江戸時代、諸大名が着用した裃(かみしも)の模様付けが発祥で
細かい模様が絹地にびっしり染められたデザインはあまりに有名ですね。


しかし、(江戸小紋を除いて)礼装、正装としての着用が出来ない”普段着”である小紋は
留袖、訪問着、附下に比べて創作の自由度が高いことが特徴です。

そのため、 数限りないデザインが世の中に生み出されてきました。




そこで、今回のきもの塾では、
江戸小紋以外にも様々ある<小紋の面白さ>について
「織りの小紋」と「染めの小紋」を実際にご覧頂きながらご説明しました。


織の小紋、染の小紋を見比べる

 
手前に見えるぜんまい紬が「織りの小紋」
奥に見えるピンク色の反物が「染めの小紋」です。

並べてお見せした段階では、皆さま江戸小紋のような小さい柄がないためか、
少々キョトンとされていました(笑)




「織りの小紋」には、先染めしたタテ糸を用いて織り上げていること、
そのタテ糸に予め模様が染められており、ヨコ糸を入れると模様として出てくること。

「染めの小紋」は、白生地に地色(ピンク)を引染(※刷毛で塗る)していること、
その上に模様が描かれていること。


【小紋=反物に上下関係なく模様が描かれる】
という基本ルール以外は自由である点を合わせてご説明すると
ようやく「へぇ~」と感心の声があがりました。




一度理解が深まると、皆さんの見る目が変わってきます。

別にお見せした「織りの小紋」には先染め糸でタテにストライプ柄が入っており、
組織をルーペで覗き込んだり、製法について質問したりと
各々気づいた点をどんどん聞き出して、積極的で楽しい勉強会となりました。




普段使いの着物だからこそ、
着物愛好家の皆さんに一番なじみ深いのが「小紋」ですね。

ご自身がお召しになっているお着物の由来や製法を理解することで
より一層、着物生活が楽しくなるかと思います。


6月のきもの塾は、帯として登場頻度の高い「名古屋帯」について
勉強したいと思います。


ご都合の良い方はぜひご参加くださいませ。



● 6月のきもの塾 ●

開催日  6月18日(水) 13:15~15:15
テーマ  名古屋帯(八寸と九寸の違い、TPOについて)
場 所  読書空間みかも
参加費  一般 1,000円   みかも会員 500円

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