2018年8月2日

附下・訪問着の格を上手に落とすテクニックを学ぶ(第81回「着物勉強会「きもの塾」レポート)



毎月きものについて1テーマ深掘り勉強をする着物勉強会「きもの塾」。
7月の勉強会は『附下・訪問着の活用術(格の上手な落とし方)』をテーマに勉強しました。

礼装として作られた附下・訪問着はなかなかお召しになる機会がなく箪笥の肥やしになりがちですが、
上手にコーディネートすることで着用範囲を広げることが可能です。

今回はその理論解説と、テクニック実践を交えて勉強しました。


■附下と訪問着の違い・使い分け


まず今回の講義の前置きとして、礼装に分類される着物について解説をしました。

着物は大きく分けると
  1. 礼装(礼を尽くす、TPOへの配慮が必要な用向きに選ぶ装い)
  2. 洒落着(自分が主役、自分が楽しく・映えて・素敵な装い)
の2種類がありますね。



今回のテーマである「附下」「訪問着」は当然「礼装」に属し、通常、
金銀糸使い/格式高い図案の「袋帯」を合わせ、帯揚げ・帯締めもそれに準じた格式あるものを合わせることで
コーディネートを通して「おめでたさ、祝意、晴れやかさ」を相手に伝えます。

しかし上記のようなコーディネートでは、前述したように着用機会が限定されてしまい、
結果的に宝の持ち腐れ状態に陥っている方も多いようです。


■落としすぎに注意!格を「上手に」落とすための帯・帯揚げ・帯締め選び


そこで、いかにして附下・訪問着の着用範囲を広げるか、という本題に入ります。
着物コーディネートは「着物」「帯」「帯揚げ」「帯締め」の4点合わせを基本に構成されています。

したがって
  • 変えられない部分(今回は「着物」)はそのままに
  • 変えられる部分(今回は「帯」「帯揚げ」「帯締め」)に工夫をすることで
全体の格式レベルをある程度コントロールすることができます。


「変える=格式を落とす/上げる」という事になるのですが、
ここで要注意なのが、格をどこまで落とせるか/上げられるか、という判断

今回のように格式を落とすパターンの場合、格が低ければ何でもよい…という事ではありません。





基本的には礼装である附下・訪問着に対して
紬・小紋に合うような極端な洒落帯(半幅帯・博多帯・名古屋帯)まで格を落としてしまうと
さすがに「不釣り合い="NOT"おしゃれ」になってしまいます。
(↑洒落着ですから「失礼」という事はありませんが「格好よくない」という意味です↑)

今回の場合は「洒落袋帯」+「洒落の帯揚げ・帯締め」が適切な格の落とし方と言えるわけですね!

洒落着=おしゃれというのは、いかにこだわって整えているか(バランス)という見方ですから
この点はぜひこだわって頂きたいポイントとして具体例を用いながら解説をしました。


<補足>
洒落袋帯というのは便利な帯で、二重太鼓としての格式&ボリューム感がありながら、図案や素材の格式がやや低め、洒落感や面白みが強いという特徴がありますので、礼装用・略礼装用の着物にも上手にバランスが取れます。




ページ内に講義写真の一部を掲載しておりますが、
いずれも格が適度に落ち、お洒落感がアップしているコーディネート例をお見せしています。

写真のような着こなしであれば、
  • ご友人同士(上下関係の少ない/ない)の食事会
  • おしゃれなお出かけ(デパート巡り・銀ブラなど)
  • 平服で、と指定されるようなカジュアルパーティ
  • 洋装の方がほとんどのパーティであまり堅苦しくなりたくない時
といった用向きに十分マッチして、素敵な洒落着コーディネートになると思います。

当然、帯揚げ・帯締めも洒落用のものを選び、バランスを取っていますよ!
ここを中途半端に礼装用にすると、またまた野暮ったくなってしまいますので要注意です。




■紬の訪問着と帯合わせ


先ほどまでのお話しとは違う観点で、
大島紬・結城紬・牛首紬などカジュアル素材の附下・訪問着を選ぶという手もあります。
この場合も、残り3点の選び方としては、洒落袋帯に洒落小物が正解の選択肢と言えます。

カジュアル素材の附下・訪問着は、それだけでお洒落感が極端に強い着物ですので、
中途半端な洒落帯でなく、パンチと存在感があるお洒落な洒落袋帯を選んでみて下さいね!

ちなみに、写真でお見せしているのは大島紬の附下に、滋賀喜織物の洒落袋帯を合わせた例です。
上品にパンチ力のあるコーディネートにまとめています。



今回の講座で学んだ理論とテクニックを使えば、お持ちの附下・訪問着もかならず年に数度は出番が訪れると思います。
機会がない方はぜひご自身で機会を作って♪附下・訪問着の世界を楽しんで下さいね!


--- 8月・9月の講座案内 ---

■8月の着物勉強会「きもの塾」■

テーマ:
『西陣御召・白たか御召・本塩沢』
~強撚糸(御召糸)を用いた各地の織物 違い・特徴・魅力を学ぼう~

日程:
2018年8月11日(土)13時30分~15時30分
2018年8月16日(木)13時30分~15時30分
2018年8月19日(日)13時30分~15時30分
2018年8月22日(水)13時30分~15時30分
(全日とも内容は同じです)

---

■9月の着物勉強会「きもの塾」■

テーマ:
『秋単衣から晩秋の帯まわり』
~都会的な背景にマッチする上品でおしゃれな帯・小物合わせ~

日程:
2018年9月 4日(火) 13時30分~15時30分
2018年9月 8日(土) 13時30分~15時30分
2018年9月12日(水) 13時30分~15時30分
2018年9月24日(月祝)13時30分~15時30分
(全日とも内容は同じです)

---

お申込:
8月、9月とも講座予約フォームよりご希望の日程をお知らせください
http://blog.kirakusha.org/p/blog-page_943.html

参加費:
各回 2000円(初回参加の方は事前入金をお願いしております)


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